こんにちは。
大阪市東成区・森ノ宮の障がい福祉サービス事業所、サポートセンターららです。
日々の支援の中でよく出てくる大切なキーワード、
それが「自己決定」です。
「本人の気持ちを尊重して支援しましょう」
「自立支援には自己決定が不可欠です」
と耳にする機会は多いものの、
実際には、
- 何が“本当の気持ち”なのか分からない
- 自己決定と言っても、間違った選択をしたらどうする?
- 言葉にできない人の意思はどうくみ取る?
と、現場での戸惑いも少なくありません。
この記事では、障がい者支援における「自己決定」の意味と背景、
そして支援者に求められる姿勢と実践ポイントについて、具体的に解説していきます。
1. そもそも「自己決定」とは?
「自己決定(self-determination)」とは、
自分の意思で物事を選び、決めていくこと。
福祉の世界では、「障がいがあっても、人生の主役は本人自身であるべき」という理念のもと、
自己決定を支援の中心に据える動きが広まっています。
この背景には、かつての“お世話型支援”から、
“主体性を尊重する支援”への価値観の転換があります。
2. なぜ「自己決定」が大切なのか?
自己決定が支援の中で重要視される理由は、以下の3点です。
① 自分らしい生き方の実現につながる
「自分で決めたこと」には責任感や満足感が生まれます。
これは障がいの有無に関係ありません。
② 意欲や自信を育てる
選択肢を提示されたり、自分の考えを認められることは、自尊心の回復にもつながります。
③ 間違いや失敗も「成長の糧」になる
支援者がすべてを正解に導くのではなく、“経験”を通して学ぶ機会を提供することが大切です。
3. 自己決定が難しくなる背景とは?
「自己決定を大切に」とはいえ、すべての場面で明確な意思表示ができるとは限りません。
次のような背景があると、意思表明が難しくなることがあります。
- ● 知的障がい・発達障がいによる選択肢の理解の難しさ
- ● 精神障がいによる不安定な思考や自己否定感
- ● 経験不足による「自分の好み・得意・不得意」の把握不足
- ● 過去に否定された経験による“あきらめ”や“萎縮”
支援者は、こうした背景を理解した上で、
単に「どうしたい?」と聞くのではなく、状況に応じた関わり方が求められます。
4. サポートセンターららでの支援実践|小さな「選ぶ」の積み重ね
サポートセンターららでは、日々の支援の中で、
「小さな自己決定の機会」を丁寧に積み重ねることを大切にしています。
【事例①】50代・男性(精神障がい/独居)
支援内容:昼食調理支援
- NG:「今日はカレー作りますね」
- OK:「カレーと焼き魚、どちらにしますか?」
→ 2択の選択肢を提示することで、「選ぶ経験」が育つ。
【事例②】40代・女性(知的障がい)
支援内容:外出同行(買い物)
- 支援者が「この服どう?」と一方的に決めない
- 本人が迷っている時は「素材」や「色」を一緒に触って確認

→ 視覚や触覚も使いながら、自分で納得して選べる環境を作る。
5. 支援者に求められる姿勢とは?
● 「正解」を与えるのではなく、「選べる場面」を増やす
自己決定とは、必ずしも“自分で全部決める”ことではありません。
支援者が選択肢や情報を整理して提示し、選びやすくすることが支援です。
● 失敗を責めず、次につなげる姿勢
本人の選択がうまくいかないこともあります。
そのときに、「だから言ったでしょ」ではなく、
- 「じゃあ次はどうしようか?」
- 「今度はこうしてみる?」
といった次への選択肢を一緒に考えることが大切です。
● 時には“あえて待つ”ことも支援
「沈黙=困っている」と決めつけず、本人が言葉を探す時間を尊重します。
6. 言葉以外の「意思」をどうくみ取るか?
言葉で意思表示ができない方の場合は、
表情・視線・行動・反応の変化などに注目することがカギになります。
サポートセンターららの支援者は、LINE報告や定期会議で、
- 「あの服を着るときは嬉しそう」
- 「スーパーでは、冷凍食品売り場に行くと笑顔になる」
など、非言語的なサインを共有し合う取り組みを行っています。
7. 自己決定支援に活用できる福祉制度
自己決定の支援には、制度の活用も欠かせません。
● 計画相談支援
- 利用者と相談支援専門員が面談し、希望や課題を明らかにします。
- **「サービス等利用計画」**に本人の希望が反映される重要なステップ。
● 障がい福祉サービス(居宅介護・移動支援など)
- 自由な選択の機会を日常生活で作る支援が可能
● 就労継続支援
- 働く選択肢を提供し、職場体験や面接も「自己決定」の機会
8. よくある質問(Q&A)
Q. 自己決定で失敗したらどうしたらいい?
→ 失敗も経験のうち。支援者が冷静に振り返りをサポートし、次の選択につなげましょう。
Q. 本人が「どっちでもいい」と言った時は?
→ 無理に決めさせず、具体的な質問に分けて誘導してみましょう(例:味・色・大きさなど)
Q. 認知症がある場合の自己決定は?
→ 過去の行動や好きだったことから「その人らしさ」を見つけ、支援に活かします。
9. まとめ|「自己決定」は尊重と信頼の積み重ね
障がいのある方が、自分らしく生きるために最も大切なのが「自己決定の尊重」です。
サポートセンターららでは、日々の支援の中で、こんな思いを大切にしています。
- 選ぶことが「その人の人生」になる
- できるだけ自分で、難しいときは一緒に
- 迷っても、また次の選択を支える姿勢
支援のゴールは、「してあげる」ではなく、「一緒に考える」こと。

あなたも、誰かの自己決定を支える一人になりませんか?
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